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​総合入試での大学受験

  • ゲキタイマン
  • 2024年3月24日
  • 読了時間: 6分

更新日:2024年4月16日

もう平成時代の初期のころの話になりますが、類塾で教師をしていたころ毎年毎年トップ校への進学を請け負っていましたが、これもほとんどが北の高校に進学していくというお馴染みパターンに飽きていたころに海外の子供たちが日本に帰国するときに進路や受験においてかなり苦労しているということを耳にしました。国内においてはやれることはやったしステータスもいただいたしもうこれ以上やっていくだけの情熱を失っていた時期でしたので「帰国生の指導」という未知のものに非常に興味を覚えました。こういう「帰国生」という語にアンテナを張っていると塾関係の方から東京の「富士学院」という学習塾が「帰国生専門の塾を開いていて今回大阪の西区に帰国生専門塾として「富士国際教育アカデミー」を開くことを計画していると教えてもらいました。確かめてみると情報は性格で現在その塾の責任者を求めているということも分かりました。また、大阪には、もう一つ帰国生専門塾があるということもわかりました。興味があったので紹介者を介して会ってみました。帰国生の困っている状況や日本での受け入れ態勢がまだまだ不十分だということもわかりました。私で良ければお手伝いをしたいということで転塾をすることになりました。給料は半分以下になりましたが未知の世界への魅力の方が勝ってましたので迷いはありませんでした。開塾に当たり関西の国際系の各大学の先生たちや高校生の帰国生受け入れ学校の先生たちを招いて開塾の趣旨と現状での帰国生達の状況なども理解していただけるように講演をさせていただいてスタートとなりました。一概に帰国生といっても事情は国ごとに様々で日本の教科書を基準にしてみたら各人によって習っている分野と習っていない分野がまちまちで、習っていない分野は当然知らないからできません。それを事情を知らない方は「できない子」というレッテルを学校で張られているということもわかり随分かわいそうな思いをしてるんだなぁと思ったりしました。国公立の大学は国内の日本人と同じ条件で受験しなさいということだったので話にならなかったです。

こういう状況でどのように教えたかというと、たとえば、高校受験だとだいたい夏休み後半位に日本に戻って来て日本の学校への入学手続きをします。それで塾通いをします。私が担当したのは「同志社国際高校 15名 関西学院大学付属高校 2名 慶応女子高校 1名 西大和高校 2名 の20名の数学を担当するということになりました。そして9月~11月にかけて3学年の5科目の授業を総ざらい学習を最初から教えていくという方法でした。授業は朝9時~夜10時まで(昼休憩はあります)この間学校には事情を話してもらって休校してもらってました。こういう体制で教えていくうちに1ヵ月もしないうちに先生間の指導力に違いで生徒たちの親御さんや他の科目を教えている先生から「すべての科目を中辻先生に担当してもらいたい。」との要求を受けました。類塾でも同じようなことがあったので「やっぱりなぁ~」とは思ったので全部引き受けることにしました。ちなみに類塾の時は450名程の全生徒を担当してました。それ程影響力があったんだろうな?ということはりかいしてました。ということで朝10時~夜10時までしんどい時は家に帰らずに近くのホテルで泊まるという条件でこの子たちと受験体制を組んで勉強しました。結果的にはむちゃくちゃおもしろかったです。しんどそうな顔してたら後ろで見学していたお母さんたちが「頑張って~」なんて声掛けしてくれるのでなんともいえない楽しさで無事受験を終えました。生徒たちは全員志望高校に合格しました。

​この楽しい思いがきっかけで高校からELTISに合格して1年間の留学や海外からの受験生の世話などに繋がっていくことになります。


アメリカでの大学入試制度

アメリカで大学入試を行うには主に①推薦制度と②SAT(全米統一テスト)があります。①推薦制度は学校の勉強をしっかり学習して日本で言う内申書の得点を上げて学校から推薦をもらって大学に入る方法です。②SAT方式は全米で行われる統一テストの合計点で自分が愛れる学校群がわかります。その範囲の中の大学の教育方針や大学でのやりたいことなどを受験生と大学関係者との間で面接が行われます。両者の考えや意見が合致し大学側はこの学生にぜひ入学してもらいたい、受験生もこの大学にぜひ入学したいとなって入学となります。

また、SATは年に複数回受験可能だしそのテストの科目ごとの高得点をそれぞれ集めて合計点を提出しても良いという制度です。例えば、日本の大学で言えば、慶応大学ならばSAT1850点以上ならば鉄板合格だと認識してます。海外からPC受験でスコアを提出するだけで今まで合格しています。大学にはわざわざ行かなくてもOKなので便利です。今までは全員合格でした。上智大学はSAT1650点以上なら鉄板でしょう。というように合否基準がめいかくなのです。

日本の大学入試制度もアメリカの入試制度に習ったものに集約されていくともう15年も前から予測しています。最初は英語は外部テスト利用で始めようとしましたが色々な利権が絡むようで今はまだはっきりと決まっていません。私立大学はそれぞれの学校が基準を設けて外部テストの得点を設定しています。国公立大学は完全に遅れてますのでこれから進んでいくようです。

当塾ではほぼほぼ総合型入試を採用しています。もう随分と長くやっていますのでノウハウは知り尽くしています。

日本の受験スタイルは①従来型のように点数だけで合否が決まる方法

          ②学校の勉強をしっかりとこなし高い内申点獲得して指定校推

            薦を勝ち取るという方法

          ③総合型入試の方法

            大学が設けた条件をクリアした生徒が「志望理由書」や

            「小論文」「ディベート」「面接」による総合判定で決ま

             る方法

          ④スポーツ推薦による方法

          ⑤AO方式の「何かに頑張って来てその才能が認められた」と

            いう方法

⑤の方法は途中退学者も多いので合格人数はかなり絞っています。④は今後もこの形は継続します。①の方法は年々縮小されていきます。

一般入試と総合型入試は求められている者が全く違うので両者を比べて賢いだのバカだのという談義は全くナンセンスといえます。一般入試では偏差値というものが重要となると思いますが総合型入試では全く無用なものです。したがって一般入試の偏差値を持ち込んで総合型入試は簡単だというのは全くばかげてますよ。



 
 
 

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